2012年11月29日
マナーって

小笠原流といえば、礼儀作法。
マナーの代名詞になっています。
代々、礼儀作法をつかさどってきた一門なんですが。
結論から言うと、「マナーがなってないよね」
という言葉自体が、マナーがなってないというお話をします。
マナーとは?
「相手を不快にさせない心遣いを言葉や態度にあらわしたもの」
発するのは「私」
つまり、相手に押し付けるものではありません。
もし、押し付けたら、きっと前にいる相手は窮屈で居心地悪くなるのではないでしょうか?
目の前にいる方が、心地よくすごせるように思いやりをもって最前を尽くした形がマナーです。
このほうが美しいのに、
このほうがお行儀いいのに、
と型にはめることは、優しい気持ちから生まれるものではありません。
小笠原流を名乗る以上、常々生徒さんにももちろんマナーのお話はします。
生徒さんは自分自身や子供と同じだからです。
自分の子供には、人に不快感を与える子になってほしくないですよね。
このほうが素敵ですねとお話をします。
和室でのマナーが主ですが、美を求めるのもまたマナー、なぜこうするのか、なぜこのほうがいいのか・・・。
マナーを知ってると、タブーがわかります。
覚えたての頃は子どもと同じで、自分の中の間違ったマナーを不快に思うかもしれません。
それもわかります。
そこであえて、私が一番大事なことだと思い強調しているのはマナーの根本の話しです。
自分の子に、「あの子お行儀悪い」なんて意地悪く指摘するような子になってほしくありません。
それは、その言葉がもっともマナー違反だからです。
生徒さんにも同じ気持ちでいます。
型からはずれることがマナーがなってないのではないのです。
目の前の方が、少しでも心地よくすごしていただくために美しい作法でふるまいたい・・・・それがマナーなのです。
小学生の道徳の参観日で、「ふわふわ言葉とちくちく言葉」というお話がありました。
(数年前になりますが・・・・。)
優しい気持ちで発するか、意地悪な気持ちで発するか・・・。
マナーはふわふわな気持ちで行うものですが、それを相手に強要することはちくちくした気持ちで行うことだと思います。
常に和をたもち、同じ時を楽しく過ごしたいものです。
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Posted by 翠奈 at 07:56│Comments(0)
│お茶コラム
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